今村花子さん(22才)は京都府山崎町に住む重度の自閉症の女性である。週に一度、絵画教室に通い大胆なタッチの油絵を描いているが、もう一方で「食べ物アート」と母親の知左さんが命名した「作品」製作を毎日、夕食後に続けている。その日のおかずを畳やお盆の上に並べただけなのだが、その作品は母・知左さんによって記録され、何千枚もの写真として残されることになった。現在各地の展覧会でその写真群が展示され、プロの芸術家たちの注目を集め始めている。4人家族の今村家で日々くり返される、花子さんを中心とした日常を追うことで、“開かれた”家族像が見えてくる。そして誰が呼んだのか、「こだわりのアート」が今日も畳の上に続いていく。
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